地方都市でも4年間続けられる朝活「朝のファシリテーション勉強会」の作り方

メリークリスマス!和歌山市のコワーキングスペースConcentのひらりーです。今年もこの季節がやって参りました。

コワーキングスペース運営者限定アドベントカレンダー Advent Calendar 2016

今回は7F元店長のyoko.yamashita.560さんからバトンを受け取りました。

さて、今回はコワーキングスペース運営者向けの記事と言うことで、コワーキングスペースとは切っても切れないイベントの話を書きたいと思います。

コンセントでは開設当初から続けている勉強会があります。今年で4年目を迎えた「朝のファシリテーション勉強会」です。通称、朝ファシ。

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和歌山市は人口36万人ほどの地方都市です。参加者は入れ替わりながらも10人〜20人ほどが集まってくれています。なんだかんだと4年も続いた会ですので、これから勉強会を企画する人の参考になればと運営のコツをまとめてみたいと思います。

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ちょっと待て!「ファシリテーションってなんぞ?」「横文字使うんじゃねーよ」いや、後者はコワーキングスペース運営者にはいないと思いますが(^_^;) ファシリテーションについてはこちらをご参照ください。「ファシリテーションとは?」日本ファシリテーション協会(私も会員の通称FAJです)

ネット初公開「秘伝朝ファシの作り方

  1. 場所を確保する

    当たり前ですが場所が必要です。結論から言えば、私たちはコンセントをこの朝活の会場にしました。飲食店や公民館でも良いかもしれませんが、朝からやっていてそれなりの広さがあり、みんなが集まって来やすい立地である必要があります。ホワイトボードが使えるとよいですし、壁に模造紙を貼ったり、歌を歌ったり、体操したりといろいろやる可能性がありますので、飲食店の場合はオーナーが全面協力してくれないと難しいでしょうか。コンセントではスペースの問題で12人が限界でしたので、現在は1Fに会場を移しました。広いコワーキングスペースの一部を勉強会に使うのであれば、勉強会に参加しない会員さんも使いやすいように時間帯や仕切りなどの配慮が必要かもしれませんね。

  2. 朝食を用意する

    朝ファシでは毎朝サンドイッチを用意しています。これは会場を1階のシェアキッチンPLUGに移してから「キッチンもあるし」とコイズミが担当してくれています。コンセントにはキッチンがなかったので、コンセントで開催していた頃は近所のパン店に焼きたてのパンを注文していました。ただ、これだと飛び入り参加がしにくなるという欠点もありますね。コイズミいわく、「朝食はSNSに投稿されたりして口コミにもなるから大事」とのこと。モーニングがおいしい喫茶店ならそれだけで人が集まる理由になりますね。

  3. 勉強会の内容

    私たちはファシリテーションを勉強したかったので最初からファシリテーションをテーマにしています。ファシリテーションをテーマにして良かったと思うことは、さまざまなシーンで使えるので多くの人が興味を持てる、一人じゃ学べないこと、そして、ファシリテーターを増やすこと自体がまちづくりになっているという点です。本を購入して、運営メンバーが読み、その内容をベースにしたり、読んで「実際にやってみたいな」と思ったワークショップを開催したりします。

  4. 土曜日の朝7時~8時

    毎週土曜日の朝にしました。平日の方が〜日曜日の方が〜など運営者の都合で変えても良い点だと思いますが、朝ファシ参加者は土曜日に出勤の人も多く、「出勤前の頭の体操になっている」という人や、「休みなので夫に子どもを任せて、早起きして出てきた」という母親、「休みだから早起きして一日を有意義に過ごしたい」など、さまざまな理由で集まってくれています。参加者は30代〜40代が中心です。

  5. 会費1,000円

    朝食とドリンク付きで1,000円。儲けはそれほど出ませんが、参加しやすく、お釣りも用意しなくて済むので楽ちんです。受付は運営メンバーが行っています。会場には朝食代を支払い、消耗品などの備品をこのお金から捻出しています。運営者も1,000円を支払って一緒に朝食を食べています。

  6. 毎週連続講座

    毎週開催しています。内容は春から徐々にステップアップしていきますが、初参加の人でもついてこれられるように配慮は必要です。ファシリテーションというテーマですので、ほとんどの人が初参加で「ファシリテーションってなに?」から始まります。断片的に体験していくことで1年通うと「なんとなくわかった気がする」というレベルにはなります。もっと深く学びたい人には、FAJ関西支部の定例会や、私たちが開催しているFAJ和歌山サロン例会をお勧めします。

  7. 季節限定

    春から秋にかけて毎週ペースで開催します。しかし冬はやりません。冬の早起きは辛いですし、運営メンバーは準備のためにさらに早起きするため、日の出前に家を出ることになります。無理しても続きませんので、「暖かくなったら再開します」とだけ伝えておくと参加者から「そろそろですか?」と声が上がってきます。

  8. FBで集客

    毎週テーマを決めて告知して参加者を募る必要があります。申込方法も告知方法も1つに絞るのがいいと思います。朝ファシではFacebookのみで告知を行っています。集客も大切ですが可能な限り手間を減らすことも大事です。

  9. ブログを書く

    4年も続けていると、「あれ?去年のこの時期は何やったっけ?誰が担当したっけ?」など記憶が曖昧になってきます。どんなことを勉強したか、次にやるならどう改善するか、うまくいった点などブログに書き残しています。検索にもヒットしやすくなります。

  10. 運営メンバーを見つける

    当初は3人で運営してきましたが、人数が少ないと休めません。出張や旅行もありますので、3人がそろわない日は大変です。そこで2年目以降は一緒に運営してくれる仲間を作りました。参加者の中から「この人は」と思う人に声をかけます。最初は自分が習ったことは教える側に回る。教える側はさらに理解が深まります。現在は6人で交代しながら担当しています。

いかがでしたでしょうか。コワーキングスペースにとって、学びとイベントは重要だと感じています。もし、このエントリーをきっかけにファシリテーションを学んでみたい、ファシリテーション勉強会をやってみようという方がいれば、ぜひご相談ください。

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実はコンセントというコワーキングスペースは「ファシリテーションを学ぶ場がほしい」から作ったというのも動機の1つです。運営メンバーの3人で「何かわからないけど、このファシリテーションってやつをもっと勉強してみよう。きっと、これは僕たちに、この街に必要なスキルに違いない」なんて言ったような、思ったような気がします。今でもそう思いますし、むしろ続けてみて確信に変わりました。コンセントはファシリテーションがきっかけで生まれた学びの場なのです。

朝6時にマクドナルドに集まり、模造紙を広げ、本を開きながら学びました。「いつか、ファシリテーションの勉強会をできるような場所がほしいね。10人いや、20人くらいでやってみたい」なんて、ベーコンエッグマフィンをかじりながら話していた夢は気付けば実現していました。

来年は5年目を迎える「朝のファシリテーション勉強会」。どんなメンバーでどんな学びがあるのか、ワクワクしながら、冬は各自で自分のスキルを高めることにします。

 

明日はアンカーののんちゃんです。よろしくお願いします。

この記事を書いた人
ひらりー

ひらりー

コンセント運営スタッフその2。 コンセントのICT係。 和歌山経済新聞のデスクやってます。 ITメガネ部の部長。猫派。